下記の情報は、ボストン小児病院のCWOCN、CPNP、小児科上級看護師、臨床スペシャリスト(ウンドケア・オストミーケア・失禁ケア)のサンディー・キグリー氏の協力によってまとめられました。
次のような特徴があります。1
ストーマは、頬の内壁によく似た組織から作られています。ストーマには大量の血液が供給されており、パウチ交換時の洗浄で少量の出血が起こることは珍しくありません。
特定の食品を摂取すると便の色が変わることがあります。例えば、赤いゼラチンや赤カブを食べると、便が血液のような鮮やかな赤に見えることがありますが、無害です。もしお子様の便の色が気になる時は医師に相談してください。2,1,3
お子様のストーマに下記のような異常が見られる場合には、お子様を担当する医師もしくは看護師にすぐに連絡してください。1
お子様の主治医が医学的な懸念で反対しない限り、全面的にOKです。お子様を抱くことや抱きしめたりすること、そしてお子様がお友達やご家族と遊ぶことも手術の前と同じようにできます。唯一の制約は、相手の体に直接接触するスポーツ(例えば、サッカーやレスリング)をすることで、ぶつかった衝撃でストーマが損傷する可能性があるからです。制限事項については、医療従事者から説明を受けてください。
ストーマには神経終末がないため、ストーマを触っても、便や尿がストーマを通過しても、お子様は痛みを感じないはずです。1
手術の直後は、お子様の腹部が柔らかくなっていることがありますが、ストーマが治癒するにつれて、その傾向は収まっていくと思われます。そしてストーマが治癒すれば、お子様は思い通りに遊ぶことができるようになり、看護師や医師が反対しない限り、腹ばいで前に進むことも可能です。
手術後の数か月でストーマの大きさや形が変化することがあります。ストーマはスキンレベルのもの、陥凹型ストーマ(スキンレベルより下)、隆起型ストーマ(スキンレベルより上)があります。4 お子様の担当看護師がそれぞれのタイプにあったお手入れの方法を説明してくれるでしょう。
.隆起型ストーマのお子様については、ストーマの色を定期的にチェックすることを指示される場合があります。色の変化は、ストーマ袋やぴったりフィットしたおむつ、ベルト、衣服などによってストーマが締め付けられたりカットされていることを示していることがあります。
お子様が成長するにつれてストーマも大きくなります。そのため、お子様の装具を変える必要がでてくるかもしれません。必要に応じて、お子様の担当看護師がその調整を手助けします。4
通常はストーマ袋の3分の1までたまった時点で中身を空にしてください。1 そうすれば、重くなったストーマ袋が皮膚から外れて漏れが生じることを防げます。また、一杯になったストーマ袋の中身を空にする方が困難を伴います。
ストーマ袋の末端を拭いてきれいにしておけば、臭いや衣服のしみを防ぐうえで役立ちます。また、袋のすそを留めるクリップがお子様の体に押しつけられないようにすることで、皮膚の炎症を避けることができます。
多くの親御さんにとっては、3~4時間おき、あるいは必要に応じてストーマ袋の中身を破棄します。また、排泄訓練を始めたばかりの年長のお子様であれば、便器に座る際にできるだけ深く座って、ストーマ袋の中身を直接トイレに流すように教えることができます。ストーマ袋の中身を出す前に便器にトイレットペーパーを入れておけば、中身がはねないようにするうえで役立つでしょう。
子どもは一人ひとり異なるので、親御さんは、お子様独自のニーズを医師または看護師に聞くといいでしょう。装具の貼付期間は、お子様の体の大きさと活動レベルによって変わります。コロストミーだと便の濃度にも依存します。例えば、乳児の場合には毎日ストーマ袋を交換する必要がありますが、年長の子どもであれば数日に1回の交換でいいでしょう。
ストーマ袋の交換が定期的にできるようになれば、在宅ケアへ移行し易くなります。多くの親御さんは、ストーマの活動が鈍くなる時間帯(例えば、食事やおやつの前)を見つけて、そこでストーマ袋の交換を行うようにしています。
皮膚保護剤の下に便や尿が漏れているのに気づいたら、皮膚の炎症を避けるためにすぐ装具を交換してください。1日に何回も装具の交換が必要な場合は、医師または看護師にご相談ください。
お風呂に入ってもストーマは損傷しません。便や尿がいつストーマから出てくるかがわからないので、多くの親御さんはストーマ装具をつけたままお風呂に入れて、お風呂から上がった後に装具を交換しています。
お子様をお風呂に入れる際には、皮膚保護剤の貼付に影響を与えないような、刺激が少なく、保湿剤を含まない油性石鹸を選んでください。5 必ず水でよく洗い流し完全に乾かしてから新しいパウチを貼付してください。
子どもは一人ひとり異なります。そこでお子様に単純な作業を手伝ってもらうところから始めてはどうでしょうか。例えば、必要なものを集めることや装具を剥がしたり皮膚の洗浄を手伝ってもらうことからです。こうしたことは、お子様をセルフケアに向けて徐々に移行させることになるので、お子様もその親御さんも自信がもてるようになります。
コンバテックの 小児用ストーマケア製品 は、体に沿うようにデザインされているので衣服に隠れて見えません。さらに下記の点に気を付けると、よりに快適になるでしょう。
その他質問や心配事があれば、担当の医師や看護師にご相談されることをお薦めします。
その答えは、お子様の病状によります。お子様の主治医が特別なメニューを推奨し、あるいは具体的な食事の指針を示した場合を除いて、あなたのお子様は、わずかな制限でさまざまな食品を摂取できる可能性が高くなっています。
(担当の看護婦と医師の指示に従って)お子様がバランスのとれた食事をとり、食品をよく噛み、十分な量の液体を飲むことで脱水症を防止できる4ことが一般に重要です。
手術後、数週間経つと、お子様は徐々に通常の食事ができるようになるでしょう。
主治医は、お子様が手術前に食べられなかった食品や新たな食品を1回に1点の割合で導入して、お子様の体がどのように反応するのかを調べることも推奨しています。また、このページで徐々に導入したいと考えているガスと臭いを発生させる食品に関する詳しい情報を読むことができます。
.フードブロッケージは、ストーマ造設をされたお子様(特に大腸より狭いイレオストミーの利用者)に発生することがあります。消化されにくい食物は蓄積し、腸管での便の流れを遮断します。そのため、ストーマがあるお子様にとって、食物を十分に咀嚼し、多量の水分をとることが重要です。
ブロッケージの原因となる食品 .には、ポップコーン、セロリ、ドライフルーツ、種実類、エンドウマメ、サラダ用緑野菜が含まれています3 。フードブロッケージの徴候と症状には下記のものがあります。:2
フードブロッケージは深刻な状態になり得るため、お子様のストーマのスペシャリストに対して、フードブロッケージの徴候と症状について質問してください。
親御さんは、お子様が退院するまでの間にお子様の排便の通常のパターンと排便のタイプを学習している可能性が極めて高いと言えます。こうして得た情報は、下痢の心配をすべき時期を知るうえで役立ちます。
:一方、下痢が疑われる場合には、お子様の主治医に連絡してください。その際に主治医は、下痢の診断に役立ついくつかの質問をすることがあります。
お子様の主治医又は看護婦は、親御さんが下痢の問題を解決するための手助けができ、お子様に対する適切な水分補給を確実に行い、できるだけ早期にお子様の気分を改善させます。
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